鉄欠乏性貧血についてご相談ください
川崎市中原区のわかばこどもクリニックでは、子どもの鉄欠乏性貧血についてご相談いただけます。 「顔色が青白く見える」「疲れやすく元気がない」「離乳食をあまり食べない」といった変化があっても、成長過程によるものか、貧血が関係しているのかをご家庭で判断するのは簡単ではありません。 鉄欠乏性貧血は、赤ちゃんや乳幼児、成長期のお子さまにみられることがある病気です。軽い段階では目立った症状がない場合もあるため、「この程度で小児科に相談してよいのかな」と迷われる症状でも、気になるときはご相談ください。
鉄欠乏性貧血とは
鉄欠乏性貧血とは、体内の鉄が不足し、血液中の「ヘモグロビン」を十分につくれなくなった状態です。ヘモグロビンには酸素を全身へ運ぶ役割があるため、不足すると顔色の悪さや疲れやすさ、息切れなどが現れることがあります。 子どもは身体が大きく成長する時期に多くの鉄を必要とします。特に、生後9か月頃から2歳頃までの乳幼児期と、身長・体重が急速に増える思春期は、鉄欠乏性貧血が起こりやすい時期です。 乳幼児期の鉄は、身体だけでなく脳や神経の発達にも必要な栄養素です。ただし、顔色や食欲だけで鉄不足を判断することはできません。貧血には鉄不足以外の原因もあるため、必要に応じて診察や血液検査を行い、原因を確認することが大切です。
このような場合はご相談ください
このような場合はご相談ください
- 顔色や唇の色が以前より青白く見える
- 疲れやすい、元気がない、横になりたがる
- 離乳食や食事の量が少なく、鉄を含む食品をほとんど食べない
- 過度の偏食である。
- 集中しにくい、イライラする、学校生活で疲れやすい
- 思春期のお子さまで月経量が多い、または月経が長く続く
症状
顔色が青白い・疲れやすい
鉄欠乏性貧血が進むと、皮膚や唇の色が青白く見える、元気がない、少し動いただけで疲れるといった症状が現れます。動悸や息切れ、頭痛、めまいを訴えることもあります。 ゆっくり進行した場合は身体が貧血に慣れ、数値のわりに症状が目立たないこともあります。
赤ちゃんの食欲不振や機嫌の悪さ
赤ちゃんや幼い子どもは、自分の症状を言葉で伝えられません。食欲が落ちる、機嫌が悪い、活気が乏しい、遊びが続かないなどが変化の手がかりになります。 まれに、氷など栄養のないものをしきりに口にしたがる「異食症」がみられることもあります。
思春期の立ちくらみ・集中力の低下
思春期では、朝起きにくい、授業や部活動で疲れやすい、立ちくらみがする、集中しにくいなどの症状が現れることがあります。 これらは睡眠不足や自律神経の不調などでも起こるため、症状だけで貧血とは判断できません。月経量が多いお子さまでは、鉄が失われやすいことにも注意が必要です。
原因
成長に伴って必要な鉄が増える
乳幼児期と思春期は身体が急速に成長し、血液量も増えるため、必要な鉄の量が多くなります。早産や低出生体重で生まれた赤ちゃんは、出生時に蓄えられている鉄が少なく、鉄不足になりやすい場合があります。
離乳食や偏食による鉄の摂取不足
離乳食の開始が遅い、食事量が少ない、偏食が強いなどの理由で、鉄の摂取量が不足することがあります。乳幼児が牛乳を多量に飲み、食事量が減っている場合も注意が必要です。 思春期では、極端な食事制限や偏ったダイエットが鉄不足につながることがあります。
月経や消化管などからの出血
思春期以降では、月経によって鉄が失われます。月経量が多い、期間が長い、短い間隔で月経が来る場合は、鉄欠乏性貧血の原因になることがあります。 頻度は高くありませんが、鼻血の反復や消化管からの出血、鉄の吸収を妨げる病気などが隠れていることもあります。
日常生活での注意点
鉄を含む食品をバランスよく取り入れる
赤身の肉や魚、レバー、卵、大豆製品、鉄を含む緑黄色野菜などを、年齢に合わせて食事に取り入れます。肉や魚に含まれる鉄は比較的吸収されやすく、ビタミンCを含む食品と組み合わせることも役立ちます。
牛乳や偏った食事に注意する
牛乳は成長に役立つ食品ですが、鉄をほとんど含みません。乳幼児が牛乳でおなかいっぱいになり、食事を十分に取れなくなると、鉄不足につながる可能性があります。 特定の食品だけに頼らず、主食・主菜・副菜を組み合わせることを意識しましょう。
市販の鉄サプリメントを自己判断で使わない
貧血には鉄欠乏以外の原因もあり、鉄を過剰に摂取すると身体に負担がかかることがあります。成人用の鉄剤やサプリメントを自己判断で子どもに与えないでください。 鉄剤の誤飲は危険です。処方された鉄剤を含め、必ずお子さまの手が届かない場所に保管しましょう。
治療方法
診察と血液検査で貧血の原因を確認する
食事内容、出生時の状況、成長の経過、月経や出血の有無などを確認します。必要に応じて、血液中のヘモグロビン値、赤血球の大きさ、血清フェリチンなどを調べます。 フェリチンは体内に蓄えられた鉄の目安ですが、感染症や炎症の影響で高くなることもあるため、ほかの検査結果と合わせて医師が判断します。
必要に応じて鉄剤を使用する
鉄欠乏性貧血と診断された場合は、一般的に飲み薬の鉄剤で不足した鉄を補います。症状や検査値が改善しても、体内に鉄を蓄え直すため、医師が定めた期間は服用を続けることがあります。 鉄剤により便が黒くなることがありますが、多くは薬による変化です。吐き気、腹痛、便秘、下痢などが現れた場合は、自己判断で中止せずご相談ください。
原因への対応と経過観察を行う
薬による補充だけでなく、食事内容や牛乳の摂取量、月経の状態などを確認し、原因に応じた対応を検討します。治療中は血液検査などで改善の程度を確認することがあります。 鉄剤を適切に服用しても改善しない場合や、出血・吸収障害などが疑われる場合には、専門的な検査や診療が可能な医療機関への紹介を検討します。
受診の目安
顔色が少し気になるものの、普段どおり元気に過ごし、食事や水分を取れている場合は、慌てず日中の診療時間にご相談ください。鉄不足が心配な場合も、まず食生活や成長の経過を小児科で確認することができます。 顔色の悪さが続く、疲れやすく日常生活に支障がある、食欲不振が続く、体重が増えにくい、月経量が多い場合は、早めの受診をおすすめします。 息苦しそう、動悸が強い、立てないほどぐったりしている、意識がもうろうとしている、失神した、血を吐いた、黒いタール状の便や大量の出血がある場合は、速やかな受診が必要です。夜間や休日であれば、救急相談窓口の利用や救急受診もご検討ください。
川崎市中原区・周辺地域で子どもの鉄欠乏性貧血にお悩みの方へ
川崎市中原区や元住吉周辺をはじめ、川崎市幸区・高津区・横浜市港北区などにお住まいで、お子さまの顔色や疲れやすさ、食事内容が気になる保護者の方は、わかばこどもクリニックへご相談ください。 子どもの鉄欠乏性貧血は軽い症状に見えても、経過や原因を確認することが大切です。当院では、赤ちゃんから思春期まで、お子さまの年齢や状態に合わせて必要な診察・検査・治療を検討します。「貧血かどうかわからない」という段階でも、抱え込まずにご相談ください。
よくあるご質問
子どもの顔色が悪いだけでも小児科に相談できますか?
はい、ご相談ください。顔色は照明や肌の色によって見え方が変わり、貧血以外の理由でも悪く見えることがあります。疲れやすさや食欲不振が続く場合は、特に一度ご相談ください。
鉄欠乏性貧血でも保育園や学校へ行けますか?
軽度で元気があり、医師から運動制限などの指示がなければ、通常どおり登園・登校できることが多いです。息切れや強い疲労、めまいがある場合は無理をせず、体育や部活動について医師にご相談ください。
鉄剤をお茶や牛乳と一緒に飲ませてもよいですか?
鉄剤の種類によって飲み方が異なります。食品や飲み物が鉄の吸収に影響する場合もあるため、処方時の指示に従ってください。飲ませにくい場合は、自己判断で混ぜ方を変えずご相談ください。
食事を改善すれば鉄剤を飲まなくても治りますか?
鉄不足を防ぐうえで食事は大切ですが、すでに貧血になっている場合は、食事だけでは不足分を補いきれないことがあります。鉄剤が必要かどうかは、症状や検査結果をもとに医師が判断します。
鉄欠乏性貧血は繰り返すことがありますか?
偏食、急速な成長、月経による出血などの原因が続いていると、治療後に再び鉄が不足することがあります。症状が改善しても医師の指示に沿って治療や経過観察を続け、原因に応じた対策を行うことが大切です。
監修医情報

わかばこどもクリニック院長の宮沢 啓貴(みやざわ ひろたか)です。私はこれまで、薬剤師として約10年間、小児の調剤・製剤業務に携わるとともに、研究所にて食物アレルギーなどの研究にも従事してまいりました。 その後、より深く小児医療に関わりたいという想いから医学の道を志し、医師となってからは小児科一般診療をはじめ、主にアレルギー診療に携わってきました。 当院では、前院長より受け継いだ「家族にやさしい医療」を大切にしながら、お子さま一人ひとりに寄り添った丁寧な診療を心がけています。また、薬剤師として培った薬の知識も活かし、お薬の選択や使い方についてもわかりやすくご説明いたします。 お子さまの成長や健康について、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。
資格・所属学会
- 日本専門医機構認定 小児科専門医
- 日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医
- 薬剤師
- 日本小児科学会
- 日本小児アレルギー学会
- 日本小児臨床アレルギー学会
- 日本東洋医学会
- 日本小児東洋医学会
- 日本小児心身医学会