嘔吐・下痢・便秘に
ついて
嘔吐・下痢・便秘の原因を
お子さまの状態から
丁寧に見極めます
元住吉駅から続く桜並木沿い、川崎市中原区・幸区の境にある当院では、お子さまの嘔吐・下痢・便秘の診療も行っています。嘔吐や下痢、便秘はお子さまによくみられる症状ですが、原因は胃腸炎だけとは限りません。食事内容や生活リズム、アレルギー、便のたまり具合などが関係していることもあります。気になる症状があるかたは、自己判断せずお早めにご相談ください。
こんな場合はご相談ください
嘔吐・下痢の場合
- 水分がほとんど取れない
- 高熱を伴っている
- 嘔吐を何度も繰り返す
- 下痢が長引いている
- 緑色や血が混じった嘔吐がある
- 血便が出ている
- ぐったりして元気がない
- 頭痛症状がある
- 排尿回数が減っている
便秘の場合
- 5日以上排便がない
- お腹が張って苦しそう
- 3日程度食欲がない
- 便に血がつく
- 排便時に強い痛みがある
- 便秘と下痢を繰り返す
- 便が硬くて出にくい
主な原因について
小さなお子さまの
変化も見逃さない
総合的な視点を大切にした診療
お子さまのお腹の不調は、症状だけで原因を判断することが難しい場合があります。胃腸炎や食事内容による一時的な症状もあれば、食物アレルギー、薬の影響、排便の我慢、生活環境の変化などが関係していることもあります。まれに外科的な病気や全身の病気が隠れている場合もあるため、症状の続き方やお子さまの様子を含めて確認することが大切です。
症状別の主な原因
嘔吐
ウイルス性胃腸炎
ノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルスなどが原因で起こる胃腸炎です。嘔吐のほか、下痢や発熱を伴うこともあり、お子さまの間で広がりやすい感染症です。
細菌性胃腸炎
サルモネラ菌やカンピロバクター、病原性大腸菌などが原因で起こります。腹痛や発熱、血便を伴う場合もあるため、食事内容や周囲の感染状況も確認します。
咳き込みによる反射性嘔吐
強い咳が続くと、その刺激で吐いてしまうことがあります。風邪や気管支炎、ぜんそくなどに伴うこともあり、胃腸の症状だけでなく咳の状態も確認します。
食物アレルギー(即時型・消化管アレルギー)
特定の食べ物をきっかけに、嘔吐や下痢、蕁麻疹などが出ることがあります。食後どのくらいで症状が出たか、同じ食品で繰り返していないかを確認します。
周期性嘔吐症
強い吐き気や嘔吐を繰り返し、症状が落ち着く時期と発作的に出る時期がある病気です。疲れや緊張、生活リズムの乱れがきっかけになることもあります。
虫垂炎
いわゆる「盲腸」と呼ばれる病気で、腹痛や発熱とともに嘔吐がみられることがあります。お子さまでは痛む場所がはっきりしない場合もあるため、経過を丁寧に確認します。
片頭痛
頭痛に伴って吐き気や嘔吐が起こることがあります。光や音をつらく感じる、休むと少し落ち着くなどの様子が、診断の手がかりになる場合があります。
アレルギー性紫斑病
(IgA血管炎、ヘノッホ・シェーンライン(Henoch-Schönlein)紫斑病)
足やおしりに紫色の発疹が出るほか、腹痛や嘔吐、関節の痛みを伴うことがあります。皮膚の症状とお腹の症状が重なる場合は注意が必要です。
閉塞や腸重積などの外科的疾患
腸の通り道がふさがったり、腸の一部が入り込んだりして、嘔吐や強い腹痛が起こることがあります。顔色が悪い、強く泣く、血便がある場合は早めの受診が必要です。
頭部疾患(強い頭痛を伴う場合など)
頭の病気が原因で、強い頭痛と嘔吐がみられることがあります。意識がぼんやりしている、けいれんがある、いつもと様子が違う場合は速やかな受診が必要です。
食べ過ぎ・飲み過ぎ
一度に多く食べたり飲んだりしたあとに、胃が受け止めきれず吐いてしまうことがあります。繰り返さず、元気や食欲が戻る場合は一時的な症状として経過を診ることもあります。
その他重篤な疾患(心筋炎、髄膜炎など)
心筋炎や髄膜炎など、全身の病気で嘔吐がみられる場合もあります。ぐったりしている、顔色が悪い、意識がはっきりしないなどの症状がある場合は注意が必要です。
下痢
ウイルス性胃腸炎
ノロウイルスやロタウイルスなどの感染により、下痢や嘔吐、発熱が起こります。脱水を防ぐため、水分が取れているか、おしっこが出ているかを確認します。
細菌性胃腸炎
細菌感染によって下痢が起こり、強い腹痛や発熱、血便を伴うことがあります。生ものや加熱不十分な食品を食べたあとに症状が出ることもあります。
抗生剤の影響
抗生剤を飲んだあとに、腸内環境が変化して下痢が起こることがあります。多くは一時的ですが、水様便が続く場合や元気がない場合はご相談ください。
乳糖不耐症
牛乳や乳製品に含まれる乳糖を消化しにくく、下痢やお腹の張りが出る状態です。胃腸炎のあとに一時的にみられることもあります。
食事内容の変化(脂っこい食事など)
脂っこい食事や食べ慣れないもの、冷たい飲み物などで下痢を起こすことがあります。食事内容と症状の出方を確認しながら、負担の少ない食事に整えます。
その他重篤な疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎など)
下痢が長く続く、血便がある、体重が増えにくいといった場合は、炎症性腸疾患などを考えることがあります。必要に応じて詳しい検査を行います。
便秘
水分不足
水分が不足すると、便が硬くなって出にくくなります。食事内容だけでなく、汗をかく量や水分摂取の様子も確認します。
排便の我慢(トイレトレーニング時期など)
排便時の痛みやトイレへの抵抗感から、便を我慢してしまうことがあります。便がたまるほど出しにくくなるため、排便しやすい習慣づくりが大切です。
生活リズムの乱れや環境の変化(入園・入学など)
入園・入学、旅行、長期休みなどで生活リズムが変わると、便通にも影響が出やすくなります。朝の時間や食事、睡眠のリズムも一緒に見直します。
体質的なもの
もともと便がたまりやすいお子さまもいます。生活の工夫だけで改善しにくい場合は、お薬も使いながら無理のない排便リズムを整えます。
甲状腺機能低下症
甲状腺の働きが弱いと、便秘のほか、元気のなさや体重増加などが見られる場合があります。便秘が長く続き、ほかの体調変化もある場合は確認が必要です。
その他重篤な疾患(ヒルシュスプルング病、腫瘍性疾患など)
乳児期から強い便秘が続く場合や、お腹の張りが強い場合は、腸の病気が隠れていることもあります。経過によっては専門的な検査を検討します。
よくある症状こそ
原因の確認を大切に
嘔吐・下痢・便秘は、お子さまによくある症状です。多くは一時的な胃腸炎や生活習慣の影響ですが、なかには早めの対応が必要な病気が隠れている場合もあります。大切なのは、症状の強さだけで判断しないことです。気になる変化があるときは、無理に判断せずご相談ください。
よくあるご質問
嘔吐したあと、すぐに水分を飲ませてもよいですか?
吐いた直後に一度に飲ませると、再び吐いてしまうことがあります。まずは少し時間を空け、吐き気が落ち着いてから経口補水液やお茶を少量ずつ与えてください。水分を受けつけない、半日以上排尿がない、ぐったりしている場合は早めの受診が必要です。
下痢のとき、市販の下痢止めを使ってもよいですか?
お子さまの下痢は、ウイルスや細菌などを身体の外へ出そうとする反応として起こることがあります。原因によっては、下痢止めで無理に止めないほうがよい場合もあります。血便、強い腹痛、発熱、元気のなさがあるときは、使用前にご相談ください。
便秘は何日出なければ受診したほうがよいですか?
排便の間隔には個人差がありますが、5日以上排便がない、便が硬くて痛がる、お腹が張って苦しそうな場合は受診の目安です。便秘を繰り返すと、排便を怖がってさらに我慢してしまうこともあります。つらそうな様子があれば早めにご相談ください。
嘔吐物や便の処理で気をつけることはありますか?
胃腸炎の場合、嘔吐物や便を介してご家族に感染が広がることがあります。処理の際は使い捨ての手袋やマスクを使用し、塩素系漂白剤は使用方法を確認したうえで使ってください。処理後は流水とせっけんで手を洗い、タオルの共有も避けましょう。